こんにちは、小林です。
先日、奈良文化財研究所が主催する文化的景観研究集会に参加してきました。初日は奈良でポスター発表と講演、パネルディスカッション、2日目は京都でエクスカーションでした。
講演では、講師の先生方がそれぞれの立場から、景観や生態学に関する話題が提供されました。文化的景観は非常に学際的な分野とされていて、様々な学問分野の協働によって成り立っている部分があります。今回、そうした協働を前提として「文化的景観学」を築こうという声が聞かれ、とても面白い取り組みだと感じました。講演、パネルディスカッションを通じて、皆さん地域の文化的景観を考えるときに、最初から景観とそれを形成しているストーリーを見ているわけではなく、目の前のちょっとしたものやこと、そしてそれらの変化に対する興味が、後から地域の景観や生態とつながっていっているんだなと個人的には感じました。
2日目は、この10月に重要文化的景観に選定された京都の岡崎エリアでのエクスカーションでした。岡崎には隣県の滋賀の琵琶湖からひいた水が流れる琵琶湖疏水があります。今回のエクスカーションで、実はこの疎水は南禅寺界隈、平安神宮にまで使われていることを初めて知りました。疎水庭園と呼ばれる庭園がたくさんあり、水路や疎水ひとつをとっても、それを丁寧に読み解いていけば、それが地域の景観を形づくるエッセンスになるんだということを知り、文化的景観のひとつの読み方のようなものを教えてもらったような気がしています。
久しぶりに学部時代の友人ともゆっくり話せて楽しい旅になりました!
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